PADIエマージェンシーオキシジェンプロバイダーSP

スキューバダイビングは、フリーダイビングよりも減圧症にかかる確率が高いです。減圧症対策には、酸素(オキシジェン)を与える事が1番であることはスキューバインストラクターであれば、必ず知っています。学ぶのが好きな方は、スキンダイバー、フリーダイバー等、肺に水が入り溺水に至る肺水腫について、酸素供給が有効であると知っています。
少し話しが変わりますが一昔前は、PADIは自前のEFRを作る前、MFAという一般人向け講習の団体と契約してロイヤリティを払って物凄く高い講習料金になっていました。MFAインストラクターになるインストラクター講習にも20万円超えの料金だったかと思います。MFAインストラクター取得の数年後、PADIのEFRが、出来ました。当時は、値段的にも素晴らしかったものです。
話しを元に戻して、日本での一般人へのタンクでの酸素販売は、認められていませんでした。しかし、ダイビング事故の時等の有用性は認められていたのでスキューバダイビング事業者には、酸素販売が認められていましたが、一般人のタンクへの酸素充填は、不可でした。事故を含む緊急時等は、酸素プロバイダーの資格があれば酸素供給が出来ます。そこでPADIは、自前で講習を作る前までは、DAN JAPANの酸素プロバイダー講習を行っていました。今もそれは、続いています。DAN JAPANの酸素プロバイダー講習はEFRと同様に2年毎の更新が必要です。PADIは、EFRと同様にPADIはエマージェンシーオキシジェンプロバイダーSPを作りました。こちらは、半年の再講習の更新が必要ありません。これのPADIエマージェンシーオキシジェンプロバイダーSPを持っていると期限なくダイビング事故等に酸素を供給することが出来ます。スキューバダイビングのDM以上のプロの方とスキンダイビングインストラクター、シュノーケリングインストラクターの方は必須ですが、アドバンスドフリーダイバー以上の方も、EFRと共に持っておくべき認定カードです。なんと言っても、1度取得しておくだけでダイビング中、一生酸素をとり扱える資格になります。勿論、団体にもよりますが、インストラクターのクロスオーバー時にも継続してこの資格は、有効になります。
●おまけ情報
日本人の殆どのインストラクターも知らないことですが、ダイビング事故などで酸素供給をする場合(酸素プロバイダー所持者)、日本では4~5年前に酸素供給できる法律が出来たんです。それでようやく合法になったんですよね。今までは、人命優先で資格取得が先行していたわけです。今は大腕を振ってなのですが、まだ、隠された秘密があります。酸素シリンダーからの供給方法は、酸素利用の合理性(消費量)を考えると、オンデマンド式の吸入器が効率がよいんです。しかし、我々のダイバー用の資格では、フリーフロー式の物しか扱えないんですね。法律上。まぁ、フリーフロー式しか吸入器は使えませんが、全く使えないのとは全く違います。是非、皆さんフリーフロー式の酸素プロバイダーの取得をして下さい。よくご高齢の方が酸素ボンベを引きながら歩いていますよね。必ずフリーフロー式ですから。
言葉の説明:フリーフロー式=ずっと出続けるタイプ。オンデマンド式=息を吸うとそれに応じて出てくるダイビングのレギュレータータイプ。
★安全に潜る為になるべく多くの知識を持っておこう。